この出会いが奇跡なら-上-




「はい、ここでちょっと待機ね」


そう言う担任の言葉に溜め息をつき、すとんとその場に腰を下ろした。



ここからまた飛行機で2時間だっけ。


先が思いやられる。




それから数十分が経った頃。



「春、こんな日まで遅刻して」

「…寝坊したんすよ」



……あ。


あくびしながら担任と話してるのは、あれは間違いなく、成斗だ。




……間に合ったんだ。




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