秘密の想い
スー…スー…
亜優ちゃんの、規則正しい寝息が聞こえてきた。
「紗耶…?もう寝ちゃった?」
少し目を開け、亜優ちゃんの顔を眺めていたら、
佳兄の指が私の背中をつついた。
くすぐったくて、
身をよじらせちゃったけど、
「なぁに??」
私はゆっくりと佳兄の方を振り向いた。
すると、佳兄の手がそっと伸びてきて、
私の頬に優しく触れた。
どうしたんだろう……
「少しだけ、だから…」
佳兄はそう言った。
私は、その言葉の意味がわからず、
理解しようと頭を働かせた。
だけど、
その思考が追いつく前に、
少しだけ、
佳兄と私の唇が重なった。