あ、私、魔王の娘ですよ。



「姫様は今まで誰とも婚約なさらなかったので、
跡継ぎを欲しがる魔王様が私をお選びになられたのですよ」

「……却下。貴女どこのどなたか存じ上げないけれども、帰ってくださる?私、まだ結婚する気はないの」
「ええっ!?」

まだ15歳だし。

まあ、魔界でいう15歳だから人間界でいう年齢の倍なんだけど。


もう結婚してもいい年なのは知っています。お父様。

だけど、

娘になにも言わないのはどうかと思いますよ!!!!





「恥ずかしがらなくてもよろしいのですよ?姫様。

大丈夫。私は姫様をどこの誰よりも愛する自信がありますのて…」


自信満々にいうアークに、うげぇ、と声を洩らしそうになった。



きもちわる…!!




「すみません。アーク様。私、本当に結婚する気はないのよ。」

「………そう、ですか」





そのままアークは俯いた。

あきらめてくれたかな…?



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