私、嘘彼女。
「別に」
「ひでーなー花音」
「言ったって、今の光輝には困る言葉だから」
「言って」
「やだ。菜津芽のとこいきなさいよ。彼氏でしょ?」
「言えよ」
「嫌だってば。菜津芽、寂しがりやだから…。了にとられるわよ?」
「寂しがりや…なんだ?」
「うん。了の性格からして今、絶対菜津芽と話してる」
いかなきゃ
でも花音と話してたい……
「菜津芽のとこ…行ってくる」
「行ってらっしゃい。あとこれから菜津芽の前でははなしかけないよーに」
壮絶なる運命が
俺ら四人を待ち受けているなど
誰も知らなかった
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