私、嘘彼女。

「…光輝ごめん」

「…ばか」

「そんな怒んないでよ…」

「お前可愛いから合コンなんていくんじゃねーよ!」

「知らないしっ」

「まじ心配した…」

光輝………

「…なんであそこにいるってわかったの?」

「…企業秘密」

「ばか」


「菜津芽。こっち向いて…?」

「何?……」

光輝のほうを見た瞬間



あたし達の唇は重なった



「…ごめん」

「………もういっかい…」

「上目遣い禁止だってば…………」



優しい唇


高一で光輝と

ファーストキスを体験しました……



「ん…甘酸っぱい……」

「あ、オレンジジュースかも…」

「なんだっ」

「光輝だから舌いれてくるかと思った」

「…してほしい?」

「それは違うっ!勘違いしないで!」

「可愛いー」






やっと

彼女らしいことできた



でも嘘彼女…


こんな壁……

なかったらよかったのに…………




でも

光輝のこと

好きじゃない………はず……………













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