私、嘘彼女。
暗い一本道
…怖いな
-ガサッ
「きゃあっ!」
「あ…菜津芽ちゃん」
「な…なんだ…了君か…」
「驚かせちゃってごめん」
「い…いえ…」
びっくりした………
「光輝は?」
「帰ったけど…?」
「はぁ…ばかだなあいつ。女の子一人にするなんて。」
「違うの。あたしが一人で大丈夫って言ったから」
「…俺なら意地でも送っていくけどな」
「え?」
「菜津芽ちゃんのこと好きだから。」
「…………」
「光輝なんかやめて俺にしてよ?」
「いっ…いや………」
「光輝が花音のこと好きってわかってんだろ?」
図星。
そうだよ。知ってる。
だけど………
光輝のこと諦めらんないの…………
「菜津芽ちゃん…?」
「…帰るね。ばいばい。」
了君から逃げるようにして
その場を去った
.