*エトセトラ*
つかつかと2人に歩みより、その女の前に立ってサエコに向いた。


「お前の言う通り、俺はコイツと付き合ってる」


「彼女」続行決定。


堂々と宣言すると、サエコの目が見開き、クラスの奴らも驚愕の声を上げる。

都合がいいことに、教室で宣言したことで証人も多数。これで、あっという間に噂が広がるだろう。

手間が省けた。

そんな最低なことを考えながらその女の腕を取ると、小さく震えているのが伝わってきた。

顔を見下ろすと、驚愕で固まっている。



………さすがに、説明が必要だろう。

否定されないうちに、俺の都合に丸め込む必要がある。


クラス中がどよめく中、そのまま腕を引いて教室を出た。



引き連れているそいつを見下ろすと、茫然と、魂が抜けているかのような表情。


この女にとっては、散々だろう。

可哀想だが、俺も譲るつもりはない。しばらくは「彼女」として付き合ってもらう。


そして、無理やり、強制的に、ひと睨みで強引に言いくるめた結果、その女は最初こそ反抗を見せたものの俺に歯向かう度胸もなく、泣く泣く「彼女」を受け入れていた。

諦めきった表情で。




―――こうして、原田菜都は、俺の「彼女」となった。

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