*エトセトラ*
「モカ!!俺だって!!」

声の正体は和泉君。雨の音のせいで、図書館に入ってくる音が全く聞こえなかった。


驚きすぎて叫びながら座り込んでしまった私に、和泉君もビックリしている。


「和泉君!!驚かさないでよ〜!!」

「別に驚かせたわけじゃないけど」

バクバクする心臓を押さえながらよろよろと立ち上がると、和泉君は苦笑しながら手を持って支えてくれた。


「でも和泉君どうしてここにいるの!?部活は?」

「今日はもうこの雨だから…。ミーティングと筋トレで終わった」

「そうなんだ…」


和泉君の格好をよく見ると、ジャージ姿だけど、ちゃんと鞄を持っている。本当に帰るところみたい。


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