*エトセトラ*
あたふたする私を見ながら、和泉君は楽しそうに笑っている。


もう…!!恥ずかしすぎる!!

耐えられず離れようとすると、和泉君は再び私を抱き寄せて、ゆっくりと顔を近付けてきた。



キ、キスされる!?

思わずギュッと目を瞑って固まると……。



……あ、あれ?

唇が重なる気配はなく…。


勘違い?

恐る恐る目を開けると、和泉君は私を抱き締めたままの状態で後ろを見ていた。


「和泉君?どうしたの?」

何を見てるのかと、和泉君が見ている方向をのぞいて見るけど、何もない…。


「和泉君?」

もう一度呼びかけると、和泉君はやっとこちらに向いた。


「モカ、どうする?誰か来たみたいだ。話し声が聞こえる」


「ええっ!!」


< 5 / 210 >

この作品をシェア

pagetop