*エトセトラ*

海水浴

「あ、暑い…」

灼熱の太陽が照りつけ、うだるような暑さが続く夏の午後。


「暑いよー…。どこか涼しいところはないのぉー…」

「ねぇモカ!海に行こうよ!海!」


一緒にお昼休憩を過ごしている麻美が、暑い暑いと文句ばかり言う私にテンション高く提案してきた。

「海!?行きたーい!!」

とにかく夏のこの暑さから解放されたい!!もちろん麻美の誘いにすぐに食いついた。


「パーッと遊んで暑さから解放されようよ!!今度慎と一緒に行くんだけどさ、黒崎も誘って4人で!」

慎君とは麻美の彼氏。高校からその付き合いは続いており、今でもラブラブだ。

和泉君と慎君も中等部から一緒だったので割と仲がいい。


「んー…でも和泉君行くって言うかなぁ…」

「説得しなよ!モカが可愛くお願いすれば、黒崎のことだから絶対オッケー出すって!」

「そ、そうかな…」

でも、和泉君は海とか人が多いところは嫌いだからな…。

私がお願いしたところで、「いやだ」と言われれば説得できないし。相当ガンコだから。


でも…。


海に行きたい!!

考えたら、和泉君とデートの思い出もあまりないし!いつも家で過ごすばっかりだ!

「麻美!私、説得してみる!!」

「うん、頑張ってモカ!!」
< 62 / 210 >

この作品をシェア

pagetop