*エトセトラ*
目的の海水浴場に到着すると、3人はキラキラと目を輝かせた。

「着いたー!」

「和泉君!海だよ!海!」

満面の笑顔ではしゃぐモカに、思わず笑ってしまった。俺たちの横では、慎が「早く行こうぜ!」と、早くも浮き輪やパラソルを取り出している。

「慎まではしゃぎすぎだろ」

「こんな時にはしゃがなくてどうする!」


まぁそうだけども…。


そんな3人に「落ち着け」なんて言ってもムダなので、とりあえず場所取りだけは先に済ませた。



*******



「じゃあモカ、私たち先に泳いでるから!」

水着姿の麻美と慎くんが、浮き輪を持って早速海へと向かった。

私も洋服の下に水着を着てくればよかったけど、暑くて我慢できなかった。ここで着替えなきゃいけないけど、幸い、ここの海水浴場はキレイな更衣室が完備されている。

私も早く着替えなきゃ!


「和泉君も先に行ってていいよ?」

「行くわけないだろ。モカを1人にさせるか」

そう言いながら、和泉君は更衣室に向かう私に付いて来る。

まったく…。本当に心配性なんだから…。1人になったところで、ナンパなんてされるわけないのに。

しかし、言い返したところで和泉君が聞き入れるわけがない。


「……じゃあ、外で待っててね」

そう言い残して、水着に着替えるべく更衣室の中に入った。

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