*エトセトラ*
長い長いキスを終え、和泉君はようやく唇を離し、息を乱す私を熱っぽく見つめてくる。


「ごめんモカ、やっぱりムリ」

そう呟いたあと、余裕のない表情を見せながら私を抱き締め直し、再びキスをし始めた。


「んぁっ…!!ちょ、ちょっと…和泉くんっ…」

「……何?」

「ちょっ…、待っ…待って…」

「ムリ」


腕の中で身を捩るけど、その腕は離れることなく、より一層強く抱き締められた。


角度を変えながら徐々にキスは深まり、頭の中がとろけていく。


勉強が…とか、考える思考もない。


キスの合間、時折唇を離した和泉君に「……かわいい」と甘く囁かれ、本当に倒れてしまいそう。

色気を大放出する和泉君に翻弄され、とにかく、しがみつくことしかできない。


飽くことなくキスを続けられ、何でこんなことしてるのかも考えられなくて、目の前の和泉君に必死に縋った。

< 95 / 210 >

この作品をシェア

pagetop