キミとあたしと「俺様なキミ」
「おはよお」
「おぉ、おはよ」
やっぱり、一応初登校だし緊張するぅ。
「あっ、そういえば今日空いてる?」
「えッ、うん。何で?」
何で今日なんだろか?
「今日学校早く終るじゃん、だから」
あぁ、そういえばそうだっけ。
「うん、空いてるよ」
「じゃぁ、俺ん家来てよ」
「うん、分かったぁ。でも、一回帰ってからでいい?」
「うん」
翔ってこうみると、何だか可愛い。
言葉からしても可愛いっていうか。
でも、皆の前だと、ちょっと俺様っていうか。
翔の可愛いところって、あたしだけに見せる一面なのかな?
そう思うと嬉しい。
「あっ、そいいえばさぁ、家のお母さんが彼氏連れてきてっ、っていうんだけど」
「いいよ、行く。いつ行けばいいの」
あっさり言われたぁ・・・。
「7月17日とかわ、そんで泊まってけばみたいな」
「うん、分かった。その日空けておく」
「うん、ありがとう」
翔と話してるとあっという間に学校に着いた。
翔と別れて教室に入ると、そこいは海くんがいた。
「何で・・・」
「友梨ちゃん・・・」
何で海くんがいるの?
「友梨ちゃん、ちょっと来て」
「う、うん・・・」
行くしかないよね。だってちゃんと別れを言ってないもん。
着いた所は、生徒会室の前。
「海くん、ごめんね?」
「・・・・・・・・・」
気まずいょお・・・。
「友梨ちゃん、翔と付きあってんの?」
「うん・・・、ごめんね・・・?」
本当に海くんには悪いと思ってる。
何も言わないで翔と付き合っちゃったし。
「海くん本当にごめっ」
「友梨ちゃん、俺まだ友梨ちゃんのこと好きだから」
えッ、今、好きだって言ったよね・・・?
「海くん・・・?」
「友梨ちゃんが翔と付き合ってようが関係ないから」
「海くんごめんっ・・・ヒクッ・・・ヒク」
もう、あたしの涙は止まらない。
「友梨ちゃん、泣かないで・・・」
「ごめん・・・ヒクッ・・・」
「友梨ちゃん、話はこれだけだから・・・」
「うん・・・」
ちょっと落ち着いてきた。
「戻ろうか・・・」
「うん・・・」
 

海くんとちゃんと向き合えなかったことに、後悔した。
でも、翔とはちゃんと向き合えるように頑張ろうと思えた。

< 15 / 21 >

この作品をシェア

pagetop