君の背中に
「里央、俺のCD」

「あー、あれね
 ちょっと待って」

噂をしてた伶くんがそこにいた。
しばらく会っていなかったけど
ほとんど変わってないように見えた。

変わったところといえば
眼鏡をかけていたぐらい。
変わらない真っ黒な髪と
少し細めの目、真っ黒な瞳。
低めの声も、前会った時のままだった。

「あっ、友達?」

「はい、綾音です。
 お久しぶりです」

「ごめん、気付かなかった。
 綾ちゃん久しぶり。
 里央がいつもお世話に…」

「それはこっちの台詞ですって」

本当にそう。
今日だって力になれてないし。





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