君の背中に
「喋ればいいって。
 明日にでも声かけに行きなよ」

「綾音っ!」

「ごめんってー」

「大体あいつは適当なんだからさあ、
 言う事聞いたって」

「よしっ、私も一緒に4組まで行こう」

「ちょっと待ってよー」

「私も北村くんと話してみたいし」

「分かったって、
 行きます行きますー」

その後長い時間
私たちは語り続けた。

主に北村くんの話だったけど。

サッカーのポジションとか
選択教科とか
誕生日や血液型まで
里央はしっかり把握していた。

しっかり見てんじゃん、里央。



< 12 / 86 >

この作品をシェア

pagetop