君の背中に
広い公園には
数人の小中学生、
隅のベンチに座るカップルや
犬を連れたお年寄りなど
たくさんの人がいた。

その中からサッカーをする2人を探した。

2人だと、大したゲームはできないんだと
昨日弟は偉そうに言っていたが
とても楽しそうだった。

私は伶くんの方を見た。
笑顔もボールを追いかけるところも
カッコ良く見えた。
心臓が高鳴るのを、確かに感じた。

「勇喜、忘れ物」

「うわっ、姉ちゃん」

「水筒忘れてたよ」

「あっ、ありがと
 でも自販機でジュース買ったけどね」

生意気な弟だ。

「伶くん、ありがとうございます」

「全然、勇喜結構上手いじゃん」

弟は嬉しそうだった。

「何時までに帰せばいいの?」

「いつもは5時には帰ってます」

「分かった、5時ね」

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