君の背中に
「おっはよ、綾音」

「あっ、おはよ」

いつも通りの朝。
時間は普通に流れていく。


「もう大丈夫?」

「何とかね」

「じゃぁよかった。
 まっ、綾音ならいい恋見つかるさ」

「だといいけどね」

「ほらっ、高校生活はまだ2年半もある!」


チャイムが鳴って授業が始まった。


―もう吹っ切れよう。

そう思って受けた授業は
意味がわからなくても清々しかった。

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