君の背中に
誤解と嘘
「そういえばさ」
新しい話題を提供したのは
私じゃなかった。
「前、メールで言ってた人とは
上手くいってる?」
あれは私のことじゃない。
でも「里央です」なんて言えない。
悔しかった。
違うの、ホントは。
でも、それを初めに提案したのは私だ。
私は嘘つき…なのかな。
「いや、全然」
また嘘をついた。
「あれっ、どうした?」
「別の女の人と…
歩いてるの見ちゃって。
私じゃダメなのかなって思って」
口をついて出てきた言葉は
そのままの自分の不安だった。
その人が伶くんだなんて
言えるわけないけど。
「そっか…辛いね、それは」
涙は流しちゃだめ。
新しい話題を提供したのは
私じゃなかった。
「前、メールで言ってた人とは
上手くいってる?」
あれは私のことじゃない。
でも「里央です」なんて言えない。
悔しかった。
違うの、ホントは。
でも、それを初めに提案したのは私だ。
私は嘘つき…なのかな。
「いや、全然」
また嘘をついた。
「あれっ、どうした?」
「別の女の人と…
歩いてるの見ちゃって。
私じゃダメなのかなって思って」
口をついて出てきた言葉は
そのままの自分の不安だった。
その人が伶くんだなんて
言えるわけないけど。
「そっか…辛いね、それは」
涙は流しちゃだめ。