君の背中に
「お前を幸せにできるのはきっと
 俺の方だと思う」

そんなこと…言わないでよ。

もう返信はしなかった。

自分がどんどん惨めになるから。


ただの私の片思い。
大学生で上手くいく見込みなんてない。


これ以上何も聞きたくなかった。

どんどん巧生のペースにのまれていくのも
目に見えていたのかもしれない。


そして自分が嫌になって。
―今日だけで何度泣いただろう。
何度目かの涙とともに
いつもより早く布団に入った。
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