さぁ、跪いて快楽を乞え!
「でもさ、この紐の位置がわっかんないんだよねー」

高根沢の肩から伸びるその紐らしきものは俺にも何なのか分からない。

「あー……それ何?」

「それ、俺が聞きたいよ」

「菖蒲! これ何?!」

「知らない。とりあえずボタンに引っ掛けて垂らすんじゃない?」

知らないとは何だ、知らないとは。

「この衣装も菖蒲案だろ? なんで発案者が分からねぇんだよ」

「それはハルとアキが考えたやつだからさ」

「マジで?」

「うん。だからハルとアキに聞いて」
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