意地悪王子と天然彼女
「何って…減るもんじゃないんだしいいじゃ~ん!!」
『ちょっと…やめて……下さい…。』
「やめて下さいだって~!可愛いー♪」
ヤダ……嫌だよ……。
誰か…。誰か助けて……。
「もうっ!我慢してる顔も最高だね~!!」
もう…嫌だ……。
あたしは…このまま……。
「俺の女に触ってんじゃねぇよ!!」
とても怒り付いてる様なそんな感じの男の人の低い声が響く。
『……っ……うみ…!』
…そこに居たのは…海だった…。
「あぁ!?誰だよ、てめぇ!!」
「俺は工藤海だ!…ってか早くそいつを離せ!!」
「……工藤海ってまさか…工藤財閥の……!!」
「亮平知ってんのか?」
亮平と呼ばれた人は海が工藤財閥の御曹司だと知った瞬間、固まった。