意地悪王子と天然彼女
『…遅いね…二人……。』
「そうだよね…ってか美亜…。トイレ行って来ても…良い?」
『あっうん。全然!』
「ごめんね…。じゃちょっと行って来るね!」
そう言って梨麻は走りながら行ってしまった。
しばらくしても皆まだ帰って来ずあたしは近くの噴水が見える場所に腰掛けていた。
『…皆…遅いなぁ……。』
足をぶらぶらさせながら呟く。
辺りはどんどん日が堕ちていき気がつけば時計を見ると六時をまわっていた。
『はぁ……。』
来ないな……。
なんかあったのかな……?
…皆…大丈夫かな…?
そう思っていたら居てもたってもいられず今居た場所から少しずつ歩きだす。