意地悪王子と天然彼女
――海side――
「ねぇねぇ~。一緒に回らな~い?」
先程から歩く度に知らない女が近づいて来る。
まじで勘弁してくれよ……
「あの…待たせてる人居るんで…」
そう言って歩きだそうとするとまた腕に手を絡めて来る。
「いいじゃーん!どうせ暇なんでしょ~?」
香水臭い女が腕を絡めながら言う。
だから暇じゃねぇって言ってんだろ……
ったくやめてくれよ…。
隣の龍に目を向けると龍も同じ状態で別の女に絡まれている。
「ねぇ~これからどこ行くぅ?良い所知ってるよー!」
あぁもう……うぜぇな…。
さっさと離れろって……。
ってか美亜大丈夫かな…?
ま、斎藤が居るから大丈夫か…。