意地悪王子と天然彼女
「そういえば名前何て言うの~?」
誰がてめぇになんか言うかよ。
本当香水臭ぇし、化粧濃いし…なんだよこいつ。
「おい…龍…。これからどうすんだよ……?」
俺は静かに龍に呟く。
「どうするって……。そっか!分かったぞ!」
ひらめいたように龍が言う。
「おっ!なんか良い案でもひらめいたか…?」
「逃げるぞ!」
は……?まじかよ…。
ま、龍はこういう奴だかんな……。
「龍らしいな…」
「だろ?よしっ!せーので逃げるぞ!」
「「せーの!」」
俺達は二人で掛け声を掛け、すばやく絡めていた腕から抜けてすばやく去った。