意地悪王子と天然彼女
『実はね…見ちゃったんだよね!観覧車の中での梨麻と山下君。』
あの時の二人は凄かった。
「…か、観覧車??何もなかったよー。」
焦りながらも普通に話そうとしている梨麻。
『だって見たよ?二人が「あー分かった!話す。話すからー!」
よしっ!
やっと話してくれる!!
「……確かに…キスまではしてる…。でも…」
ゆっくりゆっくり話す。
『……でも…?』
「龍は“キスまで”って決めてるみたいで…。」
『そうなんだ……』
確かに山下君…しっかりしてるもんな…。
「だから…それ以上は何もなしだよ。」
『そっか…。』
「もう!無駄にしっかりしすぎなんだから!」
『でも良いじゃん。しっかりしてて。そういうの格好良いと思う!』
うん、絶対格好良い!