意地悪王子と天然彼女
そして時間も経ち、気付けば放課後。
「美亜…どうしたの?寮に戻らないの?」
梨麻が立ち止まっているあたしの方に来て話す。
『う…うん…。』
……何て梨麻に言おうか…。
「どうかした?」
不思議そうに見つめる。
『あたしちょっと用事があって…だから先に戻ってて良いよ!』
「う…ん。分かった。じゃあね!」
最後まであたしを不思議そうに見てそのまま寮へ戻って行った。
『…はぁ……行くか…。』
静かに視聴室に向かう。
嫌だな…。
だけど行かないと…大変な事になりそうだし…。
…仕方ない…かぁ…。
そしてゆっくり向かって行き目的地に辿り着いた。
周りには誰一人居ない…。
人気もなさそう。