異世界にて
「ちゃんと成功するかどうか、だな。…ま、失敗だけど」
「失敗!?」
途端、少女の顔が真っ青になる。
銀髪の少年はそれを見て、苦笑した。
「人体に問題はねぇよ、多分。お前、なんともねぇだろ?場所まで設定してたからな。まさか、あんな森に設定するワケねぇだろ?」
「は、はぁ…」
多分、という言葉に不安を感じたが、少年の言う通り、なんともない。
それよりも…
「なんで、わたし…?」
すると、銀髪の少年はさらりと言った。
「テキトーに選んだら、お前だったんじゃね?」
「は?」
なんだそりゃ、と心の中で3回程呟く。
「ま、災難だったな」
少し、面白がっている銀髪の少年に、腹が立った。