異世界にて
「そ、そんなに怒らなくても…」
ダルクはロイスの言葉をムシし、きゃぴきゃぴと騒いでいる2人に声を掛ける。
「はやく座れ。俺は腹が減ったんだ」
「…そういえば、今何時ですか?」
ふと窓の外を見れば、既に暗い。
冬場ということもあり、余計に暗い。
「…7時」
「え!? わたし、どのくらい寝てたの…?確か、向こうの世界では昼の2時頃だった筈…」
「3時間くらいは寝てたぞ、お前。後はちょっとした誤差だろ」
ダルクは「それよりもはやく座れ」と菖蒲を促す。
ケイファは、いつの間にか座っていた。
「わぁい! 食べていい?」
「…あぁ」
ダルクが頷くのを見た途端、ケイファは勢いよく食べ始めた。