異世界にて

 菖蒲は、近くに立っていたメイドに「こんな美味しい料理を、ありがとうございます」と礼を言っていた。

すると、メイドは嬉しそうに微笑む。

菖蒲も、嬉しそうだった。





 食事を終えた後、5人は部屋を移動し、ケイファを中心にトランプで遊んだ。

そんな中、ダルクはちらりと時計を見ると、立ち上がる。


「? ダルク、どうしたんだい?」


「…ちょっと出掛けてくる。ロイスとクラウドはついて来てくれ」


クラウドは黙って頷いたが、ロイスは黙っちゃいない。


「こんな時間にかい!?イヤだ――」


「…追い出すぞ」


「うん、わかった。一緒に行くよ」


ロイスが渋々頷くのを見たダルクは、満足そうに微笑していた。
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