異世界にて

 ガサガサと、プレゼントの箱の中身を見る。

すると中には…ドレスのような服が何着か入っていた。


「えっ!?こんな高そうなものをわたしに!?」


「そんな高くないけど」


ダルクは平然として言ったが、中にはブーツ、コートなどもある。

どれもすべて高そうだ。


「こ、こんなの…。わたしが着ていいわけ…」


「お前のために、買って来たんだけど」


それを言われたら、着ないわけにはいかない…。

菖蒲が頷くのを見ると、ダルクは微笑み、頷き返した。


「着替えるのは後でいい。先に飯食うぞ」


ダルクは伸びをしながら歩き出す。

菖蒲は黙って、ダルクの後をついて行った。
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