異世界にて

 菖蒲はロイス達と挨拶を交わし、優雅な食事をとった。

食器を片付けてもらい、雑談をしていると、1人のメイドが話し掛けて来た。


「菖蒲様。お部屋を用意出来たので、ご案内します」


「あ、はい。お願いします」


菖蒲は何故か、この屋敷のメイド達に“菖蒲様”と呼ばれる。

理由はダルク達に気に入られているかららしいが、どうも落ち着かない。

一度やめてもらおうかとしたが、メイド達は「嫌です」と言って聞かなかった。

ムリだとわかった菖蒲は、渋々引き下がった。

ダルク達にも言ったが、「別にいいだろ」と言われてしまったため、諦めた。


「すいません、お先に失礼します。ごちそうさまでした」
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