異世界にて
「ねぇ!一歳しか違わないんだし、もっとフレンドリーにいこうよ!」
「……フレン、ドリー?」
「そ!もっとあーちゃんのありのままの姿を見せてよ!」
ね?と可愛らしく首を傾げる。
なんで男の子なのに、可愛いんだろう、と菖蒲は思う。
でも……、
ありのままの、わたし…?
この人も、ダルクさんみたいに…?
菖蒲は、ふと目を伏せる。
『んなワケないだろ』
頭に、声が響く。
『あの小僧は、おれを知らない筈だ。いいんじゃないか?優莉達みたいに、もう少し、砕けて話せば。いつまでここにいるかわかんないことだし…』
うん、そうだね…
菖蒲は、クスリと笑った。
「ありのままの、わたし…」