異世界にて

「………ふふ」


不安なんか、一気に吹き飛んだ。


「優莉と優希は大丈夫です。わたしは、信じてますから」


未だにクスクスと笑う。

何がおかしいのだろうか、とダルク達は不思議そうな顔をしている。


「………会いたい、っていうのは事実だけど。今2人がどういう状況なのかわからないし…仕方ないよ」


あっけらかんという菖蒲に唖然とした。

仕方ない、ですむ話なのか…?

多分、これは4人全員が思っただろう。

何か言ってやりたかったが、菖蒲に遮られた。


「そういえば……ケイファさん達はどうしてここに…?泊まる、というより、ここに住んでいるって感じ」


「ここに住んでるよ」


ロイスが大真面目に答えた。
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