〜初恋〜アナタに溺れる
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今日は麻乃の誕生日。


何年ぶりだろう。

二人で祝うのは…。


俺は心に決めていたんだ。


誕生日を祝ったら…

絵里香と別れる事。


すべてが動いてしまってる今、それを覆すのは容易なことではない。


だけど…もう、無理なんだ。

自分の気持ちを偽って、絵里香とは一緒にいられない。


だから…

麻乃の誕生日の翌日、絵里香と会う約束をした。


でも、麻乃のことを話すつもりはない。


互いの立場がある。

あの二人は親友だから、言えない事もあるんだ。

もちろん、勝手なのは十分承知のうえ。


だから、すぐに麻乃に告白するつもりはない。


少し…時間を置いてから。


そう…、クリスマスにしよう。


麻乃と…


一緒に生きて行きたいんだ。


今からでも、遅くはないだろ?


伝えなかった、沢山の想いを今度はちゃんと伝えるから。


笑顔で迎えてくれよ?


麻乃…。





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