〜初恋〜アナタに溺れる
「誕生日おめでとう。」

「ありがとう。」

外で会うことは難しいから、いつも私の部屋。

それでも一緒にいられるだけで、十分だったから苦だとは思わなかった。

誕生日も、もちろん私の部屋。


ケーキとシャンパンを猛が買って来てくれた。

シャンパンで乾杯したあと、思わぬサプライズに涙が零れる。

「麻乃…目閉じて?」

「え?なに?」

「いいから、目閉じろって。」


「うん…」

猛に促されるまま私は目を閉じた。


首筋にヒンヤリと冷たい何かが触れて…

「目開けていいよ」


首にかかるキラキラした雫の形をした…

「ダ…ダイヤモンド?!」


ちょっとぉ…嘘でしょう…


こんなプレゼント…

「…泣くなよ、バカだな。」

「…うっ…だって…ダイヤモンドだよ?バカは猛だよ」


本当…バカだよ。

こんな高いプレゼント。

一緒にいるだけで幸せなのに。




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