〜初恋〜アナタに溺れる
「記憶はまだ戻ってないんじゃ…」


「う〜ん、まぁ、詳しい事は手紙に書いてあるはずだから…」

ニコッと笑って持ち場に戻っていった。


手紙…。

俺はとりあえず絵里香に電話をかけて、近くまで呼出した。


しばらく待って…


「猛、どうしたの?」

「おう。なんか、久しぶりだな。」

「そうだね。元気そうで良かった。麻乃はどうしてる?」


絵里香はあの日以来、病院には来ない。


当たり前だろうけど…。


「それが…」

絵里香の前に麻乃からの手紙を出す。

「ん?なに?」

「アイツ…これだけ置いていなくなった」

「はぁ?!なにそれ?」

怒りにも似た絵里香の声。

まぁ、気持ちが分からないわけでもない。


「俺もビックリした。病院行ったらいないし、看護師さんから渡されたんだ」

「…読んで?」


「あぁ。」





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