犯人ゲーム



既に四人の空気は剣呑としていたが、それでも復讐の本能という奴か一斉に四方から四つの銃が俺に向けられる。


「誰が俺を殺すか、決めたのか?」


「うるさい、いずれにせよお前は殺す。黙って座ってろ!?」


「そうかよ」


まぁ黙って座るつもりはサラサラないわけで。


瞬間、俺は不躾にも近くにいた女子の頭にハイキックを入れた。


しなる右足は綺麗に女子の頭を凪ぐように蹴り抜き彼女は隣の男子も巻き込んで吹き飛んだ。


もしかしたら俺ってば格闘の才能あるのかな?


思考の合間にそんな事を思って、刹那。背中に殺気を感じて瞬発的に横に飛ぶ。


その瞬間、銃声とそれと弾丸が何かに当たるような音がした。


危なかった。一瞬判断が遅れたら死んでたな。


振り向きざま、銃を撃った、さっきまでよく喋っていた男子の脇腹に蹴りを右足を軸に左のミドルを撃ち抜く。


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