犯人ゲーム



「しまった!?」


男子の銃は狙いがそれて女子の腹部を貫通した。


俺は一つ舌打ちを残し、女子に駆け寄り崩れ行く体を腕で抱き止めて「痛ぅ!?」。


撃ち抜かれた肩に痛みが走るが。歯を食いしばって耐える。


超いてぇとは言わなかった。


けど。この距離なら俺が外す事はない。


「く、くそ!?」


男子は体を翻し、この密室で逃げようとするが。


逃がすかよ。


構えて引き金を引くのとほぼ同時に男子の後頭部が血を噴いた。


あとはハイキックを決めた女子を殺せばほぼ終わりな訳だけど。


「おい、大丈夫か?」


俺の左腕の中で折れるように体を預ける女子、いや尾瀬と言ったけか。


尾瀬は答えず短い呼吸を繰り返す。


とりあえず、床に仰向けで尾瀬を床に寝かせた。


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