犯人ゲーム
「さぁ。私にゃわからにゃいにゃ。ただ、こーじは無駄な事をする奴じゃないよ」
そんな事、わかってる。
だからこそ陽一は光二のあの行動の真意が知りたかった。
「こーじの真意はもう誰にもわからないけど私なりの解釈はね、多分。クラスメートの数を減らしたかったんだと思うんだよね」
それも、自分は手を出さずにね。
言って望美は小さく欠伸をした。瞳に薄い涙が浮かんだ。
「光二はクラスメートの殺し合いを望んだ。って事かよ」
「そう端的な事でもないけど。言ってしまえばそうなるよん」
「……」
陽一は光二の事をよくわかっている。そう思っていた。自負していた。
親友だから。
けど、今はもう光二が初対面の他人のようにまるでわからなくなった。