犯人ゲーム



「さぁ。私にゃわからにゃいにゃ。ただ、こーじは無駄な事をする奴じゃないよ」


そんな事、わかってる。


だからこそ陽一は光二のあの行動の真意が知りたかった。


「こーじの真意はもう誰にもわからないけど私なりの解釈はね、多分。クラスメートの数を減らしたかったんだと思うんだよね」


それも、自分は手を出さずにね。


言って望美は小さく欠伸をした。瞳に薄い涙が浮かんだ。


「光二はクラスメートの殺し合いを望んだ。って事かよ」


「そう端的な事でもないけど。言ってしまえばそうなるよん」


「……」


陽一は光二の事をよくわかっている。そう思っていた。自負していた。


親友だから。


けど、今はもう光二が初対面の他人のようにまるでわからなくなった。


< 127 / 154 >

この作品をシェア

pagetop