犯人ゲーム
散る命の脈動。
背後のマネキン達の無機質な肌が血の赤に染まる。
淡いライトの下のそれはまるで一つの悲劇を眺めているかのよう。
藍原の友人だったのだろう。
藍原が撃たれ、いの一番に駆け寄りチェシャ猫に怒りそして撃たれた。
これを悲劇と呼ばずになんと言えよう?
紛れもなくそれは悲劇で、そして耐え難い現実に他ならない。
『フフフ。他のみんなはお利口さんだね♪そうやってみんなは大人しくゲームに参加してくれたら僕は満足なんだからね♪』
陽一は拳を握り、手のひらに包んだ爪を食い込ませ怒りを抑える。
『そうそう、ゲーム終了時間なんだけどね。今から48時間後を終了時間にするからね♪優秀なみんなに限ってそんな事は有り得ないと思うけど終了時間内までに犯人が見つけられなかったら悲しいけどーー』
ーーみぃんな、罰ゲームだからね♪