犯人ゲーム
「ふぅ~ん」
望美は興味なさげに声を漏らした。
「なんだよそのやる気のない声」
陽一はそんな望美の態度が不快ではあったが言及はしなかった。
「七分の四だぞ?七分の四で僕達は脱出出来るんだぞ?」
「それはどうだろうな」
「っ!?」
振り返り、声の主を睨みつける。
「何だよ陽一。何そんなにビビってんだよ」
薄闇の中、驚いた表情の光二がそこにいた。
「驚かすなよ光二…」
「別に驚かしてなんかねぇよ。お前が勝手に驚いたんだろ?」
「ん~、よーいちは今ビビってる最中だからさぁ。仕方ないのよん」
陽一はジロリと望美を見た。
「まぁお前らがラブラブなのはわかったよ」
「言ってる意味が分からん」
陽一はとりあえず溜め息をついておいた。