犯人ゲーム
「さて、雑談はここまでにしてそろそろ犯人の正体でも考えようか」
光二はそう言ってその場に座り込む。
一応通路なのだから邪魔にはならないか?
陽一はそんな事を考え周囲を見渡したが動いてるクラスメートはいなかった。
陽一もその場に座る事にした。
「つか光二。さっきの『それはどうだろう』ってどういう意味だ?」
「あぁそれは単純にそのままの意味だが?」
陽一の眉間に皺が寄る。
簡潔的な言い方は自分の思考を両断していた。
確かに考えとしては浅慮かもしれない。
けどそれはこの異常な空間の中では砂漠の中の水程に価値がある。少なくとも陽一はそう思っていた。
「いや陽一の考えは間違いなく一理ある。むしろ今この場でその考えを言ったならたちまちそれが主流派になると思う」
「ならどうして光二はそう否定的なんだよ」