犯人ゲーム



★ ★ ★


夢を見た。


随分昔懐かしい、懐古主義ではないはずなのに見た古い夢。


夢?


もしかしたらただ目を瞑ってただけで、まぶたの裏に映したそれは単なる過去の記憶の流用かも知れない。


けど、あまり関係はない。


夢の内容だってさして重要じゃなかった。


確認に近かった。


昔、確かにあった古い事実の確認。


真贋(しんがん)ははっきりと確かめられやしない曖昧な事柄。


内容は陳腐な物だ。


家族と行った遊園地。そこでの断片が幾度も映し出されたのだ。


いつ行ったんだったっけ?


答えは『随分昔』しか出ない。


やっぱり曖昧な記憶だ。


一つ苦笑して、瞬間。前方の画面が光を宿した。


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