犯人ゲーム
「思うか思わないかは当人の自由だろ。そこまでわかってもらおうとは思ってない」
光二は吐き捨てるように言った。
「話がズレた。俺はお前と口論しに来た訳じゃない」
陽一は無人と化した自らのソファに腰を下ろした。
「本当に、何しに来たんだよ」
「お前の意見が聞きたい」
陽一は再び訝しむ。
「意見?さっきの二番目のヒントのか?」
光二は首肯する。
ヒント。そう言ってはみたものの陽一にはまだまとまった考えなんてこれっぽっちもなかった。
「とりあえずさっきは遥と一緒に『F』から始まる色を考えてたんだけど……」
「で、色は見つかったか?」
「いいや。まだ全然」