犯人ゲーム
「だったらもったいぶらないで教えてくれよ」
「ん~、教えるんだけど。その前に一つだけ、これはさあくまで俺の推論な訳だからあまり真に受けるなよ?」
そう言う光二の表情は少し罰が悪そうだった。
「いいさ、別に。聞くだけ聞く」
陽一の頭の中ではある程度の予想が固まっていた。
きっとクラスメートの誰かが指定された『犯人』。そう結びつけるに足る解釈なのだろう。
光二は一つ「マネキンのメモ紙を貸してくれ」と手を差し出した。
手渡す四つ折りの紙。
「まず始めに、ここには『赤』『青』『黄』『黒』『白』『緑』『ピンク』のマネキンがいる。この中で『F』から始まる色は一体だけだ」
「いるのかよ」