犯人ゲーム
「おっす。よーいちも無事だったかぁ」
「うん、皆無事で良かった」
どことなく、仲の良い面子と顔を合わせた事で少しだけ安心する事が出来た。
多分表情を見る限り皆気持ちは同じだろう。
「さて、無事を確かめあった所でこれからの事を話し合わないか?」
光二の言葉に皆頷いた。
「とりあえず。ここはどこなんだろね」
言ったのは遥。だがその声に返す人間は誰もいない。
違う。誰も答えられないのだ。
漂う沈黙は空気を重くする。陽一はそんな空気を取り払うように言った。
「ここがどこか?って言うのは多分あのクソ猫以外皆わからないと思う」
チラリと画面を一瞥する。
画面には薄闇が映りぼんやりとライトの光が反射していた。
猫の姿はない。