犯人ゲーム
『フフ♪皆も君の死を期待してるのかな?』
「さぁな。ただ今ここにいる全員が、俺の今までの行動を見聞きしたわけだから、『生かしておきたい』とは思わないだろうな」
前からはチェシャ猫の銃と殺意が、後ろからは好奇心と憎悪が俺に向けられる。
俺は自分を人気者と自己評価した事はないが、これは流石にどうだろ。
ある意味じゃかなりの人気者だな。
そんな自己評価を下しながら、けれど緊張は持続する。
『皆に愛されてるねぇ光二君』
「羨ましいのか?お前、性格悪そうで友達もいなさそうだしな」
『口が減らないねぇ君は』
「それも褒めてると受け取っていいのか?」
『……フフ。好きに受け取りなよ。ところでどうして君は笑ってるんだろうね?』