甘い甘いキスをお姫様に
『やばぁー!!!本当に遅れるー!!』
あたしは急いで、家を飛び出した。
まだ、寮の入っていないあたしの家は学校からけっこう離れていた。
電車を使って通学する。
『きゃー!!電車来てるー!!』
あたしは急いで切符を買うと、電車に駆け込んだ。
『せ…セーフ!!!!』
間に合ったのはいいけど…超満員ッ!!!
く・・・苦しいー!!
『うッ・・・。』
目の前にいるおじさんがジロジロ下を見てくる。
なんなのー!?このおじさん!!!
あたしはおじさんから少しでも離れようとおじさんに背を向けたとき、スッと…おじさんの手が近寄ってきた。
やばいッ!!
これってもしかして…ち、痴漢ーー!?
声を出そうとしても、人に押されて叫べない。
だ…誰か助けてー!!!
目に涙を溜めながら、心の中で叫んだ―――。