未来の空
通学路は短い。
親が、大学のそばにアパートをかりたほうがいいだろうといって、近くの物件を探してくれた。
おかげで、家から歩いて五分でキャンパスにつく。


「おはよう!みらい!」
元気な声。こっちにきて知り合った友達の幸代だ。

「あんたはいつもマイペースやんなあ。たまには元気ようあいさつくらいしたほうがええで。」

カラカラと笑う。幸代は笑った顔が最高にかわいい。
モデルみたいにすらりと背が高く、スタイルも抜群。160センチくらいしかない未来は、ちょっとだけ幸代がうらやましかった。


「あんなあ、みらい、あんたにお願いがあるんやけど…」
といいかけたところで、大学のキャンパスについた。

「ついてもうたなあ。じゃ、あとで話すわ。お昼に学食いこうや♪」
未来はうなずき、幸代の話って何だろう、って考えながら、初めての講義のために部屋に入った。
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