未来の空
大学の講義は恐ろしくつまらなかった。
目的があって学んでいる人はいい。
でも将来についてまだぼんやりとしか見えていないあたしみたいな大半の学生にとっては、教授の話はちんぷんかんぷんだ。
ノートの端に、だれかさんの似顔絵が増えた。期末にレポートがあるらしいんだけど、こんなので大丈夫なんだろうか。
お昼になると、購買部の周りは学生でいっぱい。人ごみの中に、明るく手を振る幸代の姿があった。
「なんや、座るとこないやんなあ…」
幸代はそんなことを言いながらきょろきょろ動き回ると、窓際の日当たりのいい席を見つけて荷物をおいた。
「未来〜!こっちこっち!」
人の塊をかき分けて進むパワー。あたしにはないからうらやましいと思うときがある。
「でな、お願いやねんけど…」座るやいなや、幸代が切り出した。
目的があって学んでいる人はいい。
でも将来についてまだぼんやりとしか見えていないあたしみたいな大半の学生にとっては、教授の話はちんぷんかんぷんだ。
ノートの端に、だれかさんの似顔絵が増えた。期末にレポートがあるらしいんだけど、こんなので大丈夫なんだろうか。
お昼になると、購買部の周りは学生でいっぱい。人ごみの中に、明るく手を振る幸代の姿があった。
「なんや、座るとこないやんなあ…」
幸代はそんなことを言いながらきょろきょろ動き回ると、窓際の日当たりのいい席を見つけて荷物をおいた。
「未来〜!こっちこっち!」
人の塊をかき分けて進むパワー。あたしにはないからうらやましいと思うときがある。
「でな、お願いやねんけど…」座るやいなや、幸代が切り出した。